速さや、強さを表すものでも、
あいまいな言葉で表示されることがあって、
とっつきにくいんですよね。
さらに、目立たない、あまり意味がわかりにくい、
標語?記号?があります。
どう解釈し、どう演奏すればいいのでしょう。
あいまいすぎて、今度こそお手上げかもしれませんが、
「テヌート」について調べてみたいと思います。
●テヌートの意味
tenuto(ten.)テヌート、音を保って、という意味です。
音符の上に
‐(ハイフン)と表示されることもあります。
私の持っている楽典の資料には、
音を保持して、
音のあらわす長さを充分に保って演奏すること。
とあります。
いろんな楽譜を見たら、
けっこうテヌートがありました。
ショパンの曲や、
ドビュッシーの曲に多く見られました。
(ずっと弾いてきた曲でしたが…)
●「十分保つ」って具体的にどういうことか
音符の上の‐が、・(点)だとしたらスタッカートで、弾き方も変わってきます。
テヌートの「音を保って」とは?長さを保つとは?
普通に音符だけの時と、どう違うのでしょう?
十分とは、十分間?ではないことは、明らかですが、
充分でも、どういうこと?って思いますよね。
イタリア語の語源の
「保持する」
「逃げないように」
「落ちないように手で押さえる」
という意味の言葉からきています。
私の結論としては、
その音を大事にする。
テンポや、大きさは変えずに、
その(テヌートがついた)音符に心を込めて弾く。
また、
勝手に長さを変えない、という意味と、
ハッキリ音を出す、という意味もあります。
そして、その曲の作者の思いが伝わるような
演奏ができるように、
プロの演奏を聞き比べてみたり、
誰かと相談しながら、
自分らしいテヌートの表現を逃げないように、
つかんでください。
●まずはプロの演奏を真似よう
何より大事なのは、音楽として、どう表現するかです。
小さな記号ひとつに、
全ての曲が共通して、同じ意味とは限らないですね。
楽譜だけが伝わったのではなく、
曲として人から人へ伝わってきた音楽ですから、
一番は、その曲を聴くことです。
プロの演奏を聴くと、
その心も伝わってきませんか?
まずはプロの演奏を真似ることを目指して、
楽譜を見てください。
ひとつひとつの記号や、文字に対して、
演奏家はどう表現されているか、
意味はわからなくても、なんとなく伝わってきますね。
テヌートの部分はどうでしょう。
どう感じるかも、
曲や、聞く人によって、また違うでしょう。
●まとめ
楽譜の表示には、目立たない、あまり大きな変化がないものもあります。
中でもテヌートは、
「音を保って」との意味ですが、
勝手に長さを変えないで、という意味と、
ハッキリ音を出す、という意味にも
とらえられます。
プロの演奏を聴いたり、私なりの解釈では、
テヌートがついた音符は、
テンポや長さを変えずに、大事に弾くことです。
もともと音楽は人から人へ、音として伝わったもので、
楽譜だけの情報では
作曲家の本当の心を理解するのは難しいですね。
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