そんな記号や、音楽用語などに、
なんとなくしかわからない。
意味はわかっても、うまく表現できない。
という方も多いかと思います。
今回は、
「cresc」について、
意味や、演奏方法などを考えていきます。
●crescの意味
crescは、正式には「crescendo(クレシェンド)」だんだん強く(成長しながら)
楽譜に表示されるのは
Cres.
![](https://personality-oneself.link/wp-content/uploads/2016/11/onpu077-300x90.jpg)
こんな感じです。
ピースサインを横にした形に似てますね。
どちらも楽譜の途中に出てきます。
どちらかが書いてあることもあるし、
どっちも書いてある場合もあります。
長い時は文字であらわして、
短い場合に記号であらわすことが多いです。
たまに、
cre……scen……doなどと書いてあるものもあります。
間の……でどこからどこまでかが
わかるように示しています。
このクレッシェンド、楽譜には、
必ず書いてある、というものでもありませんが、
よく見ます。
作曲家によっても細かく指示する方や、
あまり、書きこんでいない方もいます。
クレシェンドの種類8つ
私が持っている楽典の資料には、クレッシェンドが基本で、
・poco cresc. わずかなクレシェンド
・poco a poco cresc. 少しずつだんだん強く
・molto cresc. きわめて大きなクレシェンド
・cresc. molto きわめて大きなクレシェンド
・cresc. subito 急に強さを増して
・cresc. al ff ffまでクレシェンド
・cresc. ed animando だんだん強く元気をつけて
・accrescendo だんだん強く、声を強める、また長くする
・poco a poco cresc. 少しずつだんだん強く
・molto cresc. きわめて大きなクレシェンド
・cresc. molto きわめて大きなクレシェンド
・cresc. subito 急に強さを増して
・cresc. al ff ffまでクレシェンド
・cresc. ed animando だんだん強く元気をつけて
・accrescendo だんだん強く、声を強める、また長くする
とありました。
だんだん強くするだけでもいろいろありますね。
デクレッシェンドについて
もちろん逆の、だんだん弱くするという表示もあります。
デクレッシェンドといいます。
dim.
![](https://personality-oneself.link/wp-content/uploads/2016/11/onpu078-300x90.jpg)
と、こんな感じで、
クレッシェンドと同じように、いろいろと組み合わさって
出てくることもあります。
cresc. e dim.
クレッシェンド エ ディミヌエンドは、
だんだん強くだんだん弱く
と、なります。
強くなったと思ったら、また弱くするのですね。
私が子どもの頃、エレクトーンを習っていた時に、
先生がたまに記号などを教えてくれました。
この言葉を何度も繰り返して言って!
と先生に教えられ、
一緒に呪文のように繰り返しました。
他の記号も同じようにして、
すぐに覚えられました。
そして、合唱をしていた時には、
指揮者が本番で、観客には見えない胸の前で、
ピースをしていました。
クレッシェンドの合図です。
ピースを横にすると、
クレッシェンドの形に似ているのです。
●どれくらいの強弱なのか
だんだんと言われても、具体的にはどう演奏するのか、文字の表示と記号の表示では
演奏に違いがあるのかどうかも気になりますね。
どこからどこまでが、
上記でわかる場合と、ハッキリしない場合があります。
記号でこのように示されている場合は
その間でだんだん強くして、
最後の広くなった部分を強くする感じで大丈夫です。
続きの演奏との繋ぎ方
すぐに次の指示がある場合が多いと思います。なければ、強くしたそのままキープで
続きの演奏をしましょう。
cresc.
![](https://personality-oneself.link/wp-content/uploads/2016/11/onpu077-300x90.jpg)
と文字だけの場合は文字があるところからスタートして、
次の音の指示があるまで
だんだん強くすれば良いです。
曲によっても、変わってくると思いますので、
その曲に合った方法で、解釈してください。
だんだんですから、
スタートであまり強くしてしまうと、それ以上強くできなくて、
あまり変化がないことになります。
録音してみよう
やってるつもりでも、聞いてみると、全然できていなかったということが多いです。
演奏を実際に聞いてもらったり、自分で録音したりして、
どう聞こえるかもいろいろ試してみてください。
弱く弾く、少し強める、もう少し強く、さらに強く、
など、意識して弾いてみて、
その強さを
だんだんスムーズにできるようにしてください。
スタートに入る前は普通の強さで弾いていたとしても、
クレッシェンドを意識して、
スタートで少し弱くから入れるようにすると、
変化がつけやすいです。
かといって、クレッシェンドとあるのに、
急に弱くなってしまわないように、
もちろん、急に強くなるのもいけませんね。
少しずつ、
スタートから終わりまでの長さと、
スタートする前の強さから終わりの強さまでを考えて、
何度やっても同じ表現ができるように、練習しましょう。
●良い演奏をするためにすべきこと
どこからどこまで、どれくらい弱くから強く、スタートがどこで、終わりがどこで…
とあまり楽譜の指示を頼る…というか、
細かなことにとらわれすぎず、
自分らしい演奏を
していっていただきたいと思います。
楽譜にある指示がすべてではないですよね。
しかも、
事細かに指示されていない楽譜もあります。
また、逆に指示に従わず、
我流で弾いてしまうのもちょっと違うとは思います。
自分らしい表現をしよう
人によって、感じ方が違って、同じクレッシェンドでも個性がでてくると思います。
どう感じ、どう表現するかは、
その曲、その曲で、自分なりの表現ができるように、
プロの弾き方を真似てみたり、誰かに相談してみたりして、
自分らしさを出せたらなおいいですね。
クレッシェンドは、速さまで変わらないように、
テンポはそのままで盛り上げてください。
だんだん強くの表現ができるようになると、
強弱のコントロールができるようになり、
演奏にもメリハリがついてますます上達できますね。
●まとめ
楽譜で良く見かけるクレッシェンドですが、「だんだん強く」の意味ですね。
表示は文字の場合と、記号の場合があります。
どこからどこまで、というのが短いと記号で、
長いと文字でスタート地点に示されていることが多いです。
急に強くしたり、
極端に小さくからスタートするのではなく、
だんだんと少しずつ変化させます。
実際に演奏してみると、クレッシェンドしているつもりで、
あまり変化がない。
うまくできない方もあると思います。
自分の演奏を聴いて、
うまく表現できているか、いろいろ試してください。
あまり、細かなところにとらわれず、
自分らしく曲の盛り上がりを表現できたら良いですね。
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