ベートーベンの交響曲第5番「運命」ですが、
どんな曲か、
どんな思いが込められた曲なのか、
どんな特徴があるのか、
いろいろと調べてみました。
どんな人がどんな時に聴いているのか、
個人的な感想なども紹介していきます。
●「運命がドアを叩く音」をイメージ
諸説ありますがベートーベンが、この曲のジャジャジャジャーン!!の部分を
「運命がドアを叩く音」
と表現しました。
日本では「運命」「運命交響曲」と呼ばれていますが、通称のようで、
世界的には、運命とは呼ばれていないところが多いです。
最初にこの曲を考えだした頃が、
ベートーベンの耳が聞こえにくくなってきたころのようで、
この曲ができたころには、かなり悪くはなっていたようですが、
まだなんとか聞こえていた時代です。
そんなところから、
ベートーベンは耳が聞こえなくなっていく運命と闘いながら、
この曲を作ったのだろうと想像したのでしょう。
ベートーベン自身がどんな思いだったのかは何も書かれていないようで、
わかりませんが、
・この曲は運命を表している
・闘いに勝利したことを表している
・人間の幸せを表している
・闘いに勝利したことを表している
・人間の幸せを表している
など、聴く人それぞれの思いで、
解釈していけばいいのではないかと思います。
●曲の特徴とベートーベンの思い
今までにない曲で、当時は画期的でした。理由は、
当時は珍しい楽器を史上初めて加えたためです。
トロンボーンやピッコロ、コントラファゴット(第3楽章から)など
今では、珍しくはないですが、
この運命が影響したことは確かです。
ベートーベンは、天才といわれるモーツァルトとは違い、
ひとつのメロディーにもさんざん試行錯誤してメモを何度も書き直したり、
作曲中は、他のことができなくなるほど没頭したりして、
何年も構想を練ったうえ、
考えすぎて、この曲を考えているうちに他の曲が先にできました。
「ジャジャジャジャーン」
は、全楽章で用いられています。
時代によって、冒頭のジャジャジャジャーンの解釈が変わって、
ジャ、ジャ、ジャ、ジャー―――ンとかなりゆっくり伸ばして演奏されたこともあります。
ベートーベンはこの曲で使われる
「ハ短調(暗い音)から変イ長調(明るい音)」を他の曲にもよく使っています。
(ピアノソナタ「悲愴」、バイオリンソナタ第7番など)
これらの作品は、嵐のような、ドラマチックな曲が特徴で、
ベートーベンにとって特別な意味を持つ調であると言われています。
終わり方は、ベートーベンの曲には珍しく、
「ジャーン!」
とフェルマータ(伸ばす)の音で終わっています。
これらのことでわかるのは、
ベートーベンがこの曲に対して、
いまだかつてない曲を作ろうとした作品で、
考えに考えられた大作であるというのは確かですね。
●いろんな感想
私の、この曲のイメージはというと、アニメなどで効果音のように使われていたりしていたことから、
このジャジャジャジャーンを遊び感覚で普段でも、
(選択肢が、もうない!?どうしよう!)
なんていう感じの場面で冗談的に使っていました。
なので、ベートーベンには申し訳ないのですが、
全曲を落ち着いて聴いたことはなかったし、
ついてしまったイメージから離れることは難しいと思います。
私の変なイメージは置いといて、
いろんな方の感想も調べてみました。
音楽教室の子どもたちの感想は、
第1楽章、ベートーベンのつらさや悲しみが伝わってきた(趣旨)
第2楽章、落ちつきを取り戻して、少し悲しみが癒えて、安心した(趣旨)
第3・4楽章、静かさと大きな音とが、戦う勇者のよう。
明るく、堂々としていて、よくがんばった(趣旨)
第2楽章、落ちつきを取り戻して、少し悲しみが癒えて、安心した(趣旨)
第3・4楽章、静かさと大きな音とが、戦う勇者のよう。
明るく、堂々としていて、よくがんばった(趣旨)
子どもさんもベートーベンの運命との戦いのイメージが強いです。
人生で困難なことがあった時、
この曲を何度も聴いて自分を勇気づけていたという人もいました。
この曲の最後には第3楽章からは、新しい楽器が入り、
曲のイメージも盛り上がって
勝利のイメージを持つ人が多いようです。
いろんな時代、いろんな指揮者の演奏を聴き比べる方も多いようで、
どの指揮者が自分のイメージに合うとか、
好きだとか評価している方もいました。
●まとめ
全曲のテーマでもあり、冒頭からのジャジャジャジャーンで有名なベートーベンの交響曲第5番「運命」。
ベートーベンの運命との戦いに勝つという思いがこもっているというのは、
後日談で、
事実なのは、
新しい試みで、かつてない曲を何年もかけてできた大作ということ。
ベートーベンにとって特別な調(暗い音から明るい音)を使っている。
ということです。
聴く人にとってこの曲は、ベートーベンの人生そのものに感じたり、
自分の人生の勇気をもらったり、やはり運命を感じさせる感想が多く、
戦いに勝利するイメージを持つ人も多いようです。
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