連弾とは、ひとつのピアノを2人で弾く演奏法。
手が4つになるので4手連弾ともいいます。
難易度はどれくらいか、
編成や、演奏のポイントなどを紹介します。
●難易度はどれくらいか
それぞれの難易度は、小組曲 1、小舟にて P中級(14) S中級(15)
2、行列 P中級(16) S中級(15)
3、メヌエット P中級(15) S中級(14)
4、バレエ P中級の上(17) S中級の上(17)
2、行列 P中級(16) S中級(15)
3、メヌエット P中級(15) S中級(14)
4、バレエ P中級の上(17) S中級の上(17)
連弾なので、難易度の表記の仕方がいつもと違いますね。
2人で演奏するので、
パートでも難易度が変わってきます。
調べたサイトでは数字だけの表示で、分かりにくかったのでその他の曲との比較でだいたいの難易度を判断しました。
ほとんどが中級でいいかな?と思いましたが、実際に聴いた感じも合わせて考えさせていただきました。
●楽曲編成
1888年から1889年に作曲されたドビュッシーの初期のピアノ連弾の作品です。4つの曲が組曲になっています。
どの曲も複合3部形式(A-B-A’-Coda)となっていて、対照的な中間部があります。
1、小舟にて(ト長調、8分の6)
全体的に落ち着いた優雅な曲調です。
2、行列(ホ長調、4分の4)
躍動的な主部から始まり、コントラストが特徴な中間部からなります。
3、メヌエット(ト長調、3分の4)
短い前奏の後、メヌエットのメロディーは古風な感じですが、優雅さを感じます。
4、バレエ(ニ長調、4分の2-3分の8)
全体としていきいきとした曲調で、途中からワルツになります。
全体的に落ち着いた優雅な曲調です。
2、行列(ホ長調、4分の4)
躍動的な主部から始まり、コントラストが特徴な中間部からなります。
3、メヌエット(ト長調、3分の4)
短い前奏の後、メヌエットのメロディーは古風な感じですが、優雅さを感じます。
4、バレエ(ニ長調、4分の2-3分の8)
全体としていきいきとした曲調で、途中からワルツになります。
ドビュッシー自身が作曲し初演が行われた当時は、曲の評価が高くなかったのだそうです。
その後、友人の手で、管楽器用に編曲されました。
このことで、多くの人々に知れ渡るようになったんです。
ハープや、フルート、ホルンなどがソロ演奏したり、木管楽器、ヴァイオリンも出てくると
ピアノだけの演奏よりもそれぞれのメロディーが浮き出てくる感じで奥行きのある音楽に思いました。
なるほど、ドビュッシーの曲って、ピアノソロでも右手と左手がそれぞれのメロディーを奏でている感じの曲が多い気がします。
さらに連弾だと多くのメロディーが重なり合って来るんですね。
どの音を強調するかで印象も変わってきそうです。
●各曲の解説
ピアノで演奏する場合でも、さまざまなメロディーを感じるために管弦楽の演奏を聴くと参考になって良いと思います。
どうイメージするかは演奏する人の自由ではありますが、
いろんな楽器で演奏しているようなイメージで練習するのも楽しいと思います。
演奏ポイントというかそれぞれのイメージや、解説をします。
1、小舟にて
フランスの詩と同じタイトルで、その詩をイメージしています。波のような分散和音の上をメロディーが流れています。
ハープやフルートのイメージですが、鳥の声や水の流れなども感じられるような曲ですね。
2、行列
この曲もフランスの詩と同じタイトルです。貴婦人がお付きの人と一緒に行進していて、ペットのサルがいたずらする様子など、楽しい雰囲気の曲です。
優雅ではあるけどお茶目なところもある感じです。
3、メヌエット
1882年に作曲された歌曲のメロディーが転用されています。木管楽器(ピッコロ、イングリッシュホルン)ヴァイオリンが優雅にメロディーを奏でます。
4、バレエ
管弦楽のような華やかな感じの曲です。リズムが少し合わせにくいようで、
休符を意識してリズムをつかんでください。
全体としていきいきした曲調で、最後は壮大な終わり方をします。
解説などをいくつか調べて読みましたが、ドビュッシーの初期の作品ということもあり、
まだ、ドビュッシーらしさは少なそうですね。
最初の小舟と行列はドビュッシーの好きなフランスの詩人ポール・ヴェルレーヌという
「艶(つや)やかなる宴」からつくられました。
このヴェルレーヌさんとはお知り合いだったみたいですね。
そして、メヌエットとバレエは、当時のルイ14世が、ドビュッシーの生まれ故郷と同じ出身で、
舞曲の踊りが優れていたとのことで、つくられました。
ドビュッシーの他の組曲について
組曲でいうとドビュッシーはいくつかの組曲を作っています。ベルガマスク組曲ではあの有名な「月の光」が3曲目にあります。
「ピアノのために」というのも組曲でした。
単独の曲を探すほうが難しいくらい、有名な「アラベスク」も1と2がありました。
「喜びの島」も実は組曲になる予定だったとか…
そういう意味で、この小組曲は
組曲であるということでドビュッシーらしいってことですね。
それにしても、ピアノ曲ではありますが、オーケストラ用に編曲される曲ってそれほど素晴らしいってことですよね。
しかもドビュッシーの作曲した曲は、ピアノソロも良いけど編曲された曲もよく聴く気がします。
ピアノだけでは表現できないほどの奥行きと幅の広い世界観があるのではないでしょうか。
ピアノの世界だけでなく、いろんな人に曲を知ってもらうきっかけとしてオーケストラ演奏もあって、
それをまたきっかけとして、ピアノ演奏の幅も広がっていくといった感じですね。
●まとめ
ドビュッシーの小組曲は、ドビュッシー初期の作品で、4つの曲からなるピアノ連弾曲です。難易度はだいたい中級です。
ピアノ連弾よりも管弦楽に編曲され演奏されたことがきっかけで、知られるようになりました。
現在でも動画では、オーケストラ演奏がたくさんみられました。
解説も、
もともとはピアノ連弾の曲との紹介があるほどです。
オーケストラの演奏を観てから、いろんな楽器で演奏しているイメージを感じながらピアノ演奏できると良いですね。
また、オーケストラだけでなく、自然の音や、動物などのイメージもあると面白いですね。
最後はバレエということで、優雅なリズムで踊るような気持ちで弾きたいです。
ドビュッシーの曲は、ピアノだけでなくいろんな要素があって、オーケストラで表現するほど素晴らしいのでしょう。
オーケストラの演奏で、またピアノ演奏にも幅広さを持てると良いですね。
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