第1楽章だけでなく、第3楽章まであり、それぞれが、別の曲のようであり、
3楽章そろってひとつの曲ということで、
難易度としても、全体が弾けるレベルとして、
この「月光」は上級とされています。
各楽章でみても
上級でないと弾けないのでしょうか?
各楽章によって難易度は違うのでしょうか?
私の経験と、いろいろと調べた結果をご報告します。
●それぞれのピアノ演奏の難易度
第1楽章
メロディーと伴奏が左手、右手、入り混じり、メロディーに奥行きがあります。
単に弾けるようになるには
初級の上くらいのレベルでできます。
ただ、この曲も上級者向けに書かれていて、
表現能力が必要といわれます。
動きのない冷たい曲にしないように、
神秘的で、右手と左手を対話させる感じ。
静かな中に響くメロディーを感じるような演奏を目指したいです。
第2楽章
難易度としては第1よりも少し上。でも、苦悩と感情の間に少し、異質というか、
一輪の花と表現されるように明るくかわいいメロディーが癒されます。
嵐の前の静けさ?とも言えるかもしれません。
第3楽章
難易度は上級になります。弾く人によっても難易度の感じ方は違います。
さきほどから、苦悩と感情と表現していました。
つまり苦悩が第1楽章で、感情が第3楽章に当たります。
そして、嵐とも表現させていただきました。
第3楽章は、嵐のような速さとインパクトのある曲です。
この曲は
自分の中にある感情を体力の全てを使って
出し切る感じで演奏します。
第1楽章が繊細で陰にこもった感情、間に第2楽章が、慰め、
第3楽章に感情を爆発させ、全てを出し切るといったイメージです。
それぞれが別々の曲のようで、つながりがあり、
ストーリーのようになっています。
まずは第1楽章から、練習し、全てを出し切る第3楽章までを目指して、
ぜひ全楽章を演奏して、
気持ちもスッキリをさせたいですね。
●よりよい演奏表現をするために
第1楽章は初級の上くらいの難易度、ですが、難しいところもあります。
まず♯が4つ付き、黒鍵を弾くことが多いです。
ダブルシャープもあります。
楽譜の書き方も上のト音記号がメロディー、
下のヘ音記号が伴奏とはなってなくて、
どこにメロディーがあるのかは目で見つけにくいです。
何度も練習して、
メロディーがきれいに聞こえるよう、コントロールしてください。
手が小さい人や、ピアノに慣れていない人は、楽譜通りに弾こうと思っても、
手が届かない個所が出てきます。
そこは、無理をせず、
大事な音だけ押さえて、ペダルで響かせてください。
自分なりに、気持ちを込めて、
メロディーを歌うように演奏しましょう。
第2、第3楽章を弾きこなせるようになるまで、
第1楽章をいつでも練習して、
レベルを上げていきましょう。
いつかは、全楽章を弾き、ベートーベンの込めた思いや、ストーリーを理解し、
完結させたいですね。
●まとめ
難易度が上級であるベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」第1楽章は、初級の上くらい(ただし、上級者用に書かれている)
第2楽章は、中級くらい
第3楽章は、上級くらい
の難易度になります。第2楽章は、中級くらい
第3楽章は、上級くらい
手の小さい人、ピアノに慣れていない人は
弾きにくい箇所もありますが、
右手左手で対話しながら
メロディーがはっきり聞こえるように練習してください。
第3楽章を目標に、
まずは第1楽章から練習して、ぜひ最後まで弾きこなして、
自分の思いをピアノに全部吐き出せるようになってください。
いつかは第3楽章まで、弾きこなして、
この曲のストーリーを完結させたいですね。
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