電子ピアノとでは見た目も違います。
特に大きさが違いますね、
鍵盤の数に差はあるのでしょうか?
そもそも、
ピアノの鍵盤の数に決まりがあるのでしょうか?
鍵盤楽器というと、
ピアノ以外にも世界には様々な楽器が作られ、演奏されてきたようです。
歴史的に見てもピアノが今の形や鍵盤になるまでの変化も興味深いです。
ドレミという音階に落ち着くまでにもさまざまな音楽や楽器があったようですが、
話が横道にそれてしまいそうなので、
ピアノの鍵盤の数についてだけを、ピアノ誕生の歴史にも触れながら、考えさせていただきます。
●鍵盤の数には決まりがあるの?
ここで、ピアノ(の鍵盤)の歴史に触れてみたいと思います。現在のピアノはほとんどが88鍵です。
日本で作られているピアノは全て88鍵です。
世界で最初に作られたピアノ(1700年頃、ハンマーで弦を叩くメカニズムが生まれました)は54鍵だったようで、
後に、人間の聞こえる音の範囲ぎりぎりまで広がって、
進化させたことで今の88鍵になったということです。
97鍵のピアノも存在するようですが、
聞こえない音の鍵盤は、弾くというのではなく響かせるために作ってみたような感じです。
初期のピアノは1台1台が手づくりで、鍵盤にもバラつきがあったようです。
フランス革命後、音楽が大衆化され、多くの人がピアノを楽しむようになり、
広いホールなどでの演奏にも大きく響く音量や、音の伸び、そして、ピアノも大きくなり、
頑丈な鉄骨なども使われるようになり、ピアノ工場で量産されていきました。
1800年を過ぎるとそれまで61鍵だった鍵盤が徐々に音域を増していき、
82鍵になっていったようです。
88鍵が標準になったのは第1次大戦後、以外に最近ですね。
●88鍵でないとダメ?数が違うと演奏も変わってしまうの?
ちなみに当時のピアノで、演奏していた作曲家を挙げるとすると、
バッハ、モーツァルト、ベートーベンは54鍵~61鍵、
ショパン、リストは~82鍵ということになります。
ですから、88鍵でなければクラシックが弾けない?
ということではなさそうに思えますよね。
61鍵のピアノでもベートーベンの曲が弾けます。
キーボードやシンセサイザーでは、少ない76鍵や、もっと少ない鍵盤のものもあります。
持ち運びするのに最小限のサイズであるため、
あるいはグループで演奏する場合、
高音部を担当するキーバードにベース音は必要がないなどの理由もあってですが、
ピアノ初心者にとっても小さいお子さんには88鍵のピアノより、安く、
鍵盤が軽く弾けるので人気があります。
最初から大きなピアノを購入するのも、練習するのも大変ですよね。
では、電子ピアノは?
電子ピアノといっていても76鍵以下のものは、鍵盤がピアノとは違い、軽く、
ピアノ独特のタッチ(指の押さえ方で微妙な違いを出す演奏法)の練習はできませんので
キーボードということになります。
現在では、88鍵の鍵盤で、
ピアノのタッチに近いものが電子ピアノとして分類されているようです。
ということで、先ほど61鍵のピアノと言いましたが、
現在では61鍵のピアノはピアノとは言えないのですね。
少なくとも作られていないわけです。
現在では61鍵のキーボードとなりタッチはピアノとは違うものしかなさそうです。
鍵盤が違えば、演奏法も違う?といえば、
ピアノ演奏とキーボード演奏の違いということでしょうか。
タッチが違うだけ、とも言えますので、
演奏を聴く側としてはあまり変わらないのではないでしょうか。
機械の音も進化しています。
本格クラシックと変わらない音も出せるようにはなっていると思います。
演奏する側にも“違う楽器”程の違いはありません。
タッチにこだわれば、本物のピアノに勝るものはありませんが。
●まとめ
結論としまして、現在では、ピアノの鍵盤は88鍵が基準になっています。
電子ピアノも88鍵のもののことをいうようになっています。
そのほかのキーボードなど鍵盤の数が少ないものもありますが、
問題なく同じような演奏ができると言えます。
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