「フィガロの結婚」のあらすじを簡単に解説。アリアに含まれた意味など

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オペラってどんなものかも知らなかったのですが、
エレガントな貴族のものってイメージがありました。

「フィガロの結婚」はモーツァルトのオペラです。
どんなお話なのでしょうか?

当時の人の話でも現在で楽しめるのでしょうか?


結婚ということで、恋愛のお話?
フィガロってどんな人?


全く初めての私でも楽しめるモーツァルトのオペラの世界を
私なりに簡単に解説します。

どんなメッセージや意味があるのかも知っていきたいです。

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●登場人物

主な登場人物は

・アルマヴィーヴァ伯爵:舞台となる屋敷の持ち主。フィガロに助けられ、現在の夫人と結婚する。

・伯爵夫人ロジーナ:伯爵が、他の女性に興味を持つことを悩んでいる。

・スザンナ:屋敷で働く女性。フィガロと結婚の予定。

・フィガロ:伯爵と知りあり、雇われることになる。スザンナと結婚の予定。

・ケルビーノ:伯爵邸に住む少年

・バルトロ:伯爵家おかかえの医者。フィガロに恨みがある?

・マルチェリーナ:伯爵家の女中がしら。フィガロに貸しがあって結婚を迫る。

・バジリオ:伯爵邸の音楽教師
その他…登場人物が多いです。




各幕のあらすじ


第1幕 フィガロの婚約者を狙う男

18世紀半ばのスペイン。
アルヴィーヴァ伯爵邸。

次々と登場人物が現れます。


フィガロはもうすぐスザンナと結婚予定。
その婚約者
スザンナをねらう伯爵。



次に登場するのは、フィガロにお金を貸したマルチェリーナと
フィガロに恨みがあるバルトロ医師。

2人でフィガロにひと泡吹かせようと相談します。


婚約者スザンナが登場し、マルチェリーナと口論した後少年ケルビーノ登場。
ケルビーノは思春期の悩みをスザンナに相談します。



そこへ
伯爵がスザンナを口説きにやってきます。
あわてたケルビーノ少年は椅子の後ろに隠れます。


伯爵が口説き始めると今度は音楽教師のバジリオがやってきて、
あわてた伯爵が椅子の後ろに隠れ、そこに隠れていたケルビーノが
椅子の前に回り込み布をまとって隠れます。

そうとも知らず、うわさ話をします。

その話に伯爵が思わず飛び出てしまい、ケルビーノもばれてしまいます。



そこへ村人も現れて…と、とってもややこしい人間関係が、まるで
吉本新喜劇を見ているような感じに思えてきました。



第2幕 伯爵の行動を暴こうと計画

伯爵夫人のロジーナの部屋。

夫である伯爵の愛情が薄れたことを悲しんでいます。
そこへスザンナとケルビーノがやってきて
伯爵の行動を暴こうと計画します。


スザンナが席を外している間に伯爵が戻ってきて、また隠れたり入れ替わったり…



しかし
計画は失敗。

フィガロがお金を返さないという理由からマルチェリーナとフィガロを結婚させる為の訴訟を起こすとマルチェリーナ、バルトロ医師、バジリオ音楽教師もやってきて
結婚前に裁判を行おうとします。


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第3幕 盛大に結婚式。しかし?

スザンナと伯爵夫人が伯爵に罠をかけようと考えます。


裁判でなんとフィガロはマルチェリーナとバルトロの間に生まれ、
盗賊に盗まれた赤ん坊だったということが分かる。

親子だと分かって、お互いが喜んで抱き合っているその時、
「フィガロの借金を返します。」
と婚約者のスザンヌが走りこんできて誤解してしまいます。


誤解が解けて、フィガロ親子と一緒に歌います。



そして
盛大に結婚式です。

たくさんの村人や登場人物がまたまたいろんなバタバタ喜劇をします。
スザンナは伯爵にこっそり手紙を渡します。




第4幕

日が暮れた伯爵邸の庭。
フィガロがスザンナの手紙に気付き、
スザンナの浮気を暴こうとします。


待ち合わせ場所にはスザンナと伯爵夫人が服を交換して登場。
思わぬ邪魔ものが来たり、気が気でないフィガロもうろうろしてとばっちりにあったり…

伯爵はスザンヌの服を着た自分の妻を口説き始める。


それまでもややこしいのですが、
そこからさらに誰が変装で、
誰が知っていて演技しているのか、事情を知らずに本気なのか
…かなり面白い展開になります。

最終的に伯爵が全てを理解し、夫人に心から謝ります。
一同が伯爵夫妻を祝福して歌い、幕となります。


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●解説&個人的解釈


ジャンルは「喜劇」?

先ほども少し吉本新喜劇みたいといいましたが、最後までまさに新喜劇でしたね。

オペラってこんなに面白いものなのですか。

衣装や舞台のイメージは18世紀のヨーロッパの感じなのですが、
内容はまるで喜劇ですね。



基本的には
「愛」をテーマにしています。


原語の字幕もないものですが、常に音楽が鳴り、セリフも伴奏つきで
メロディーがついています。

時おり会場からの笑い…笑い…

日本語の舞台もありました。(伴奏がピアノでした)
でも字幕がほしいかも…



原作

この「フィガロの結婚」は1786年、
フランスの劇作家ボーマルシェの戯曲に基づき、
イタリア人台本作家ロレンツォ・ダ・ポンテがイタリア語で書き、
モーツァルトが作曲したオペラ作品です。


原作は、喜劇「セビリアの理髪師」(フィガロは元理髪師)(第1部)と生劇「罪ある母」(第3部)
と共にフィガロ3部作と呼ばれています。

当時は貴族(の権力など)を痛烈に批判していて、上映禁止になることもありました。


序曲と全4幕からなるオペラで、
約2時間50分


あらすじだけ見ても複雑な人間関係で、最初は韓国のドラマみたい?と思いました。
が、ドタバタ喜劇が楽しそうで、登場人物もかなり忙しくバタバタした感じですね。

一部、着かえる時間の関係でストーリーの入れ替えをしているとありました。



有名な曲も多い

音楽でもさすがにモーツァルトです。

序曲から聞いたことがありました。有名ですね。
そのほか
「恋とはどんなものか」も有名です。


メロディーはやはりモーツァルトで、どんなに悲しいアリアでもやさしく明るいメロディーで
聴いている人も幸福感でいっぱいにしてくれるといいます。


へー最初から最後まで切れることなく音楽がなっているのでしょうか?

セルフも簡単な伴奏がついてメロディーがついています。



慣れるまでは音楽(ピアノ)で声が聴きとりにくいですね。
(イタリア語は音楽が交響楽で、セリフの時はピアノではなくチェンバロなので声も聴きやすいです。)

音楽として聴くだけでも楽しめますが、やっぱりストーリーも理解したいですね。
音楽とセリフとが一緒になって、それぞれの登場人物の心をひとつの音楽として表現しています。




庶民が楽しめる内容になってる

オペラってもっとエレガントな感じで、実際貴族が楽しんだものというイメージが強かったので、
モーツァルトがオペラを好きで誰かに当てた手紙でもオペラのことばかり考えているという趣旨のことを書いていて、不思議に思っていました。

なるほど、こんなに楽しい喜劇だったとは、しかも貴族のものと勝手に思い込んでいたのは、逆で、
貴族を批判までして庶民が楽しんだのですね。


「貴族として生まれることが偉いのではなく、生まれてから何をしたかが大事」という意味のセリフが、現在でもたびたび引用されてきているそうです。



批判というか、
権力に我慢してきた人たちの最低限の訴えにも聞こえました。
きっと、我慢するしかないような時代だったのでしょうか。


しかもそれを知られて、上演禁止になってしまったり、モーツァルトもつらい目にあっているのですね。

このフィガロの結婚はそんなこともあり、期待したほどの人気が得られなかったそうです。


現在は、日本各地でも大変人気のオペラのひとつで、検索するといくつか上演されたもの、
これからの上演予定もありました。

どんなものか、調べてみるだけでも検索してみてください。



喜劇ではありますが、
「愛」をテーマに現代でも考えさせられるところも多いにあります。
愛するということは貴族も庶民も、そして、時代も国もこえて、永遠のテーマではないでしょうか。


この機会に大いに喜劇に笑い、音楽に癒され、愛についてじっくり考えるというのもいいかもしれませんね。



●まとめ

「フィガロの結婚」の簡単なあらすじなどを紹介しました。

モーツァルトのオペラって面白いですね。
音楽も有名で実は知っている曲も多いです。

コミカルな喜劇になっています。
日本でもいつでも観られるほど人気のオペラです。



「愛」をテーマに複雑な人間ドラマをモーツァルトの曲にのって展開されます。


愛するが故に、勘違いしたり、嫉妬したり、悲しんだり…
人間の生き方までも考えさせられるストーリーではありますが、
楽しい喜劇として現在でも多くの庶民に楽しまれています。


喜劇に笑い、音楽に癒され、愛について考えたい作品です。


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