有名なオペラ「蝶々夫人」ですが、私、どんなストーリーなのか、誰が作曲したのか、などあまりにも知りませんでした。
今までオペラに興味がなかった、触れる機会がなかった方にも聞いてみたい、観てみたい!と思ってもらえるように
簡単にあらすじなどを紹介したいと思います。
何も知らなかった私でも分かるオペラの世界を少し覗いてみましょう。
●主な登場人物
登場人物の前に知っておきたいことを少し…この「蝶々夫人」は、アメリカの小説とそれを元に書かれた劇を元にイタリアのプッチーニさんが作曲されたオペラです。
そして、
舞台は日本の長崎ということなんです。
登場人物は、
蝶々さん(武士の家柄で育ったものの、没落し芸者になった少女。)
ピンカートン(アメリカ海軍の士官。日本で蝶々さんと結婚する。)
シャープレス(駐日アメリカ総領事。やさしい人物)
スズキ(蝶々さんの女中)
ゴロー(結婚仲介人。)
ボンゾ(蝶々の叔父で僧侶)
ケイト(ピンカートンのアメリカの妻)
ヤマドリ(蝶々さんと結婚したい公爵)
ほかピンカートン(アメリカ海軍の士官。日本で蝶々さんと結婚する。)
シャープレス(駐日アメリカ総領事。やさしい人物)
スズキ(蝶々さんの女中)
ゴロー(結婚仲介人。)
ボンゾ(蝶々の叔父で僧侶)
ケイト(ピンカートンのアメリカの妻)
ヤマドリ(蝶々さんと結婚したい公爵)
●あらすじ
舞台は、1904年ころの長崎。(鎖国中で、日本に駐在する軍人や商人は、現地妻として日本人女性と一時的な結婚をしていました。)
第一幕
海軍士官のピンカートンは、長崎駐在中に現地妻を探すよう、
結婚仲介屋のゴローに依頼していました。
ゴローからの紹介で、結婚が決まり、蝶々さんとの結婚式。
蝶々さんは、数年前に武士だった父親が自害し、若くして芸者となっていました。
この結婚のために蝶々さんはキリスト教に改宗し、永遠の愛を誓います。
その場に参列していたシャープレス領事は、蝶々さんの純粋な愛に気づき、
「彼女は本気だ。君の軽率な振る舞いで傷つけることのないよう、よく考えなさい」
と忠告しました。
キリスト教式の結婚式を挙げた後、蝶々さんの叔父で僧侶のボンゾが
「縁を切る!」と怒ります。
しかし、蝶々さんは父親の形見の短刀を握りしめ、
「誇りを捨てたわけではない」
と強い意志を見せます。
歌♪「可愛がってくださいね」愛の二重奏
第二幕
場面は、結婚から3年が過ぎ、ピンカートンはアメリカに帰っています。女中のスズキが、もう帰ってこないのでは?と疑って言いますが、
いつか、帰ってくることを思い描きながら、
蝶々さんは彼をずっと待っています。
歌♪「ある晴れた日に」が有名。
シャープレス領事の元へ、彼がアメリカ人女性と結婚したことを知らせる手紙が届きます。
シャープレス領事は蝶々夫人に伝えようとしますが、夫の帰りを信じ、待ち続ける彼女の姿に戸惑います。
蝶々さんの傍らには、幼い子どもが…
結婚仲介人のゴローが裕福なヤマドリ公を連れて、蝶々さんに結婚させようとしますが、
蝶々さんはひたむきにピンカートンを信じ、ヤマドリ公との結婚は拒みます。
「彼が戻らなかったら?」
と聞かれて
「子ども(生活)のために芸者に戻るより、自刃(じじん)するしかない」つまり死を選ぶと…
しばらくして、海軍の船が到着し、夫の船と確認した蝶々さんは家中を花で飾ります。
歌♪「桜の枝を揺さぶって」女性二重奏
そしてひと晩中待ち続け朝が来ます。
第3幕
朝になり、女中のスズキに奥の部屋で休むように言われ部屋を出た後、ピンカートンとシャープレス領事、そしてアメリカで結婚した妻ケイトが現れ、
スズキに真実を告げます。
スズキから蝶々さんの思いを知らされたピンカートンは罪悪感に深く打ちひしがれ、その場を立ち去ります。
このときピンカートン(妻のケイト)は、蝶々さんとの子どもをアメリカで育てたいという申し出をします。
歌♪「さらば愛の巣」
すれ違うピンカートンと蝶々さん。
見知らぬアメリカ人女性に気付いた蝶々さんは、一瞬で全てを悟ります。
子どもを引き渡すことにし、ひとりになった蝶々さんは
父親の形見を取り…
…。
ピンカートンとシャープレス領事が戻ってきたときにはすでに…。
●個人的感想&解釈
あらすじを読むだけで、私ったら号泣してしまいました。
…ごめんなさい。
感想?
やだわ…こんな最後、誰か最後のストーリーをハッピーエンドにして!
って思っちゃいました。
ハッピーエンドじゃなかったから悲劇だから有名になったのでしょうか?
どれほど夫を愛していて…
どれほど夫の帰りを待ったか…
どんな気持ちで待ち続けたのか…
きっと描いていた想像も大きく膨らんだことでしょう。
子どもにもいろんな話をしていたことでしょう。
…っと私の想像もふくらんでしまいます。
自分の元に帰ってきてくれて、子どもと一緒にどこへでも夫について行くって…
思っていたかもしれません…
まさか、アメリカの妻を連れてくるなんて…
いやだわ…私だったら、たぶんしゃべれない。
そして、子どもまで取り上げられたら、本当に悲しくなりますよね。
夫だけを頼りに生きてきたんですもの…
ほかに生きる意味がなかった蝶々さんには、ひどい仕打ちだったのですね。
ピンカートンの罪は重いです。後から謝罪しても遅いよ。
「女性の生き方」を考える作品
でも、強い意志を持った女性!なんですから、戦わなきゃ!ですよ。ストーリーとしては変えちゃいけないと思いますが、
時代も違うし、もし同じ目にあったら、
今の女性なら、どうすべきか考えたいです。
蝶々さんの幸せと子どもの幸せを、皆さんも考えてみてもらえませんか?
蝶々さんの子どもは、あの後、アメリカに引き取られていくことでしょう。
でも、見知らぬアメリカで、見たこともなかった父と知らない女性。
お母さんはもういない…形見に短刀
母のカタキ!との気持ちもあるかもしれないですよね。
子どもにも蝶々さんの強い意志や武士魂が流れていて…
複雑な子どもの気持ちを想像しても波瀾万丈なお話ができそうです。
ストーリーに完全に感情移入してしまいました。
オペラを見たらきっとまた号泣してしまいそうです。
実在はしない?
ネットでも話題になっていましたが、蝶々さんは実在するのか、ということが気になったのでいろいろ調べてみました。
モデルとされる人物はいないとのことですが、似た人がいるとか…
でも、実際に、現地妻として結婚し真実の恋愛だった人はまれで、
夫に裏切られてそういう運命をたどった人はいないとのことです。
やっぱり現実ではなく、きれいなお話なのですね。
ってわかっていても私だったら…って想像を膨らませて観てしまうでしょうね。
オペラの中での歌は「ある晴れた日」が有名で、私も知っていました。
作曲したプッチーニさんは日本のことを調べて、日本の文化や音楽を集めたそうです。
その他の曲はほとんど聞いたこともありませんが、
日本の民謡などを多数引用しているとのことで、
なんとなく聞いたことがあるメロディーだったり、懐かしく感じたりするかもしれませんね。
●まとめ
プッチーニ作曲のオペラ「蝶々夫人」内容は、日本を舞台にした、とっても切ない悲劇。
あらすじを読んだだけで泣いてしまうほどでした。
日本人の女性、蝶々夫人の強い愛のお話ですね。
観た人が言うには、音楽が泣ける!そうです。
オペラを知らない人でも、知っている曲があったり
日本人になじみのメロディーを引用されていたりするので
オペラデビューにもオススメかもしれません。
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